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【出向起業|体験談】ulearn株式会社 代表取締役 山岡 久俊

※本記事は、当団体が制作したWebサイトの掲載記事を再編集後、移設しており、肩書・内容は掲載当時のものとなります。


Q.これまでのキャリアについて教えてください

学生時代、多数の構成要素が相互に絡み合ったものを取り扱う「複雑系」という領域に興味があり勉強していました。

その頃、富士通株式会社ではロボットの研究開発を行っており、学んだ知見を活かしてロボットの構成要素の自律分散制御に携われないかと考え、富士通株式会社に入社しました。

入社後は、研究部門となる富士通研究所に在籍、一貫して研究開発業務に従事してきました。

社内は自由な雰囲気で、研究員が自主的に開催する勉強会がいくつも存在し、色々な刺激を受けながら世界最先端の技術開発に挑んでいる実感がありました。

研究を実用化するフェーズでは、ビジネス現場の具体的なニーズに合わせた調整や、様々なステークホルダーとの対話をスピーディに行う必要があり、その難しさを痛感することも多々ありました。

それでも自らの専門性を活かしつつ他の研究員と議論して研究を立ち上げ、それを育てて世に出していく喜びと達成感は大きかったですね。

Q.出向起業にて行う事業について教えてください。

事業の目的は、人生を変えるような新たな学びや挑戦のきっかけを、一人でも多くの人に提供することです。そこに向けた取り組みとして、学びに関するテキストのマーケットプレイスサービスを検討しています。

単なるコンテンツ売買の場所ではなく、執筆しようとするテキストの構想や部分的に執筆した未完成のテキストを掲載し、そこに対して支援や先行購入を募ることができる「ファンディング型のテキストマーケットプレイス」を構築します。

著者のシーズと読者ニーズのマッチングを図りながら、執筆のモチベーションを向上させることができ、これまで社会に埋もれていた知見を次々と世に出す素地になるのではと考えています。

Q.今回、出向起業にて実施される新規事業のアイデアはどのように着想されたのでしょうか? 何かきっかけとなった出来事などがあれば教えてください。

最新の研究動向や技術について、複数領域にわたって横断的に調査を行なっても、ちょうど良いテキストを見つけることができず苦労していました。

書籍には最新の情報は反映されていませんし、論文はその分野に精通していないと読みこなすことが難しい。稀にブログ等で解説されている場合もありますが、その数は十分ではありません。

そこで、書籍や論文、ブログの良い部分を併せ持つ、知識の新しい流通単位を確立し、それが集まる「場」を作ればいいのではと考えたのが事業着想のきっかけです。

Q.アイデアを事業化、出向起業へと行動に移された理由を教えてください。

今の時代は1つの専門分野にとどまらず、複数の異なる分野の知識を学び、それを融合して価値を生み出すことが求められています。

リカレント教育やリスキリングなども注目され、学びのタイミングも多様化している中で、今の時代に合った、新たな学びの機会を提供する枠組みを創り出す社会的な意義は大きいと考えたのが起業した理由です。

新規事業を自ら立上げ、それを収益化することは想像を超える困難が待ち受けていると思います。このような修羅場に身を投ずることで、自分自身がこれまでよりも大きく成長できると考えたことも理由の1つです。

Q.出向起業制度の活用にあたって、社内調整はどのように進めめられたのでしょうか。

様々な起業方法を模索する中で出向起業という選択肢を知りました。出向元の富士通から出向起業した先輩がいることもわかり、詳しく調査したところ、起業の方法として自分にフィットしていると考え、まずは直属の上司とその上の役員に相談、ありがたいことに応援していただけることになりました。

その後も社内説明を重ねた結果、人事部門を始めとする様々な方々にご尽力いただいたおかげで、出向起業の了承をいただきました。現在も所属企業には定期報告を行い、有益なアドバイスをいただいていま

Q.出向起業への応募に対して、周囲の方の反応はいかがでしたか。

担当業務から離れることになりますので、出向が決まったことを告げるのはとても心苦しかったのですが、自分の想いを正直に話すと皆が背中を押してくれました。

これまでなかなか気付く機会がありませんでしたが、意思を持って行動しようとする仲間に対しては本気で支援してくれる、そのような懐の深さと柔軟性がある会社だと感じました。

家族には以前から起業したい旨は伝えていましたが、今回、出向起業制度に採択されたことで、より説明がしやすくなったと感じています。

応援してくれている家族のためにも頑張りたいと思います。

Q.まず実現したいこと、目標やビジョンがあれば教えてください。

2024年3月中のサービス開始が直近の目標となりますので、まずはサービスを試験的に運用した結果を分析し、ユーザへのヒアリング等も行って正式なサービス仕様を固めて開発に集中します。

並行して、テキストの支援募集から執筆、販売までの事例を多く作るため、執筆者候補様と一緒になって、執筆して頂くテキストの企画案などの検討を進めていきます。

Q.出向起業にあたっての意気込みをお聞かせください。

今回の出向起業は、多くの方々の期待と応援のもとに実現しましたので、この期待に応え、ビジネスとしての価値を必ず創り出していきます。


ulearn株式会社 代表取締役 山岡 久俊

2009年:富士通株式会社に入社。研究部門にてコミュニケーションロボットの統合制御ソフト基盤の研究開発を担当
2014年:センシング処理の自律分散駆動アーキテクチャの開発を担当
2017年:ストリームデータ処理基盤の研究開発と製品化を担当
2020年:デジタルツイン基盤技術の研究開発を担当
2023年:ulearn株式会社を設立

「デジタル教材コンテンツの制作・販売・仲介・流通に関する実証事業」について

電子書籍の市場規模は伸長傾向である一方、「リスキリング」「リカレント教育」の重要性と相まって学び内容やタイミングが多様化するなか、必ずしも現在のニーズにあった教材書籍が十分に存在していない。

本事業では、Webテキストを自由に販売できるテキストマーケットプレイスを構築する。未完成のテキストに対して期待と応援を込めて支援ができるファンディング型を特徴とし、テキストを介して執筆者と読者が相互にやり取りしながら執筆を進められる場の醸成を通じて、読者目線に立ったわかりやすいテキストを数多く世に出すことを目指す。

■会社概要
・URL:https://ulearn.jp

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