【資料DL】高度専門人材を育成する共同講座の“立上プロセス&実態”が分かる『事例調査報告書(令和3年度)』
JISSUIでは、令和3年度から産学連携した高度専門人材の育成を目的として、企業と高等教育機関が連携して、『共同講座』の設置を行うことを支援する『共同講座創造支援事業費補助金』の事務局を運営しています。(※2023年度時点)
令和3年度の事務局運営を通じて、採択・支援をした23社の事例調査(+本補助事業以外の事例に関するデスク調査・インタビュー調査)を行い、共同講座の立ち上げプロセスや実態・有効性等について報告書(DLリンク)にまとめました。
「高度専門人材を育成したい」、「共同講座の設置検討をしたい」と考えている方々にご覧いただければ幸いです。
調査方法
『共同講座創造支援事業費補助金』の採択事業者(23社)を中心に調査を実施しました。
また、本補助事業では、共同講座を通じた共同講座を通じた人材育成の目的を
A 研究開発⼈材の育成
B 社会実装・普及⼈材の育成
C ⼈⽂社会・学際⼈材の育成
D 地⽅産業振興⼈材の育成
の4つに類型化し、『①利点』、『②接点』、『③プロセス』、『④政策』の観点で調査を行いました。
産学の双方が、共同講座にメリットを感じている。
調査結果によると産学の双方が、共同講座にメリットを感じていました。
例えば、企業目線では「当該テーマにおける⾼度な専⾨性、先端性」、「アカデミック・理論的・体系的な知⾒」等に価値を感じていると挙げており、高等教育機関目線では機関全体/研究者・研究室/学⽣の各層において「企業等との連携体制の強化、繋がりの獲得」、「企業等における実践的な学びの受講」等といったことを挙げています。
報告書に掲載されている事例(クオリティソフト株式会社 × 和歌⼭⼤学)では、下記のような狙いがあったそうです。
【企業側】若い世代のクラウド⼈材育成の為には地元の⾼等教育機関との連携が必須であることに加え、さらに今回の講義実習は最先端技術を含むものであり、外注や他の企業との連携は困難であると考えた。
【⾼等教育機関側】開発実習では、実際の機器を使ってクラウド基盤の構築を最初から実践。実験機器でなく、実際の機器を使ってクラウド知識を学ぶ機会は⼤学の講義だけでは難しく、学⽣にとっては貴重な体験になっている。
この事例では、共同講座を通じて「受講者⾃らが社内にクラウド基盤の構築を実践」する等の成果に繋がりました。
共同講座づくりは、3つのフェーズに分かれる。
共同講座の開設に繋がる接点は、偶発的な起点が多いようです。現状、再現性のある接点は少なく、サポート体制が必要だと考えられます。
起点を得た後、実際の共同講座づくりは、主に3つのフェーズに分かれます。
フェーズ1.基本合意
フェーズ2.設計・開発
フェーズ3.運営・改善
共同講座の『フェーズ2.設計・開発』において、担当者は主要なステークホルダー3者との調整に苦戦することが多く、特に共同講座設置の社内体制を充実させることが非常に重要になってくるようでした。
共同講座の『フェーズ3.運営・改善』においては、『受講しやすくする』、『学びの成果を最大化する』という2つの軸で取り組みが行われているようです。
例えば、シナノケンシ株式会社 × 信州⼤学の事例では、下記のような工夫・取り組みが行われました。
⻑期的な⼈材育成⽬標・プランの策定
段階的に成果を獲得できるようプログラムを設計
社内の経営層の巻き込み
⼤学教員との直接の連携
目的・体制・成果などを体系的にまとめた6事例を掲載。
本調査報告書では、目的・体制・成果などを体系的にまとめた6事例を掲載しています。
本記事では『クオリティソフト株式会社 × 和歌⼭⼤学』の共同講座をサンプルとして掲載していますので、ぜひ、調査報告書をDL(リンク)して、自身の所属する組織で共同講座を検討する上で参考になる事例を探してみてください。
▼掲載事例サンプル▼
まとめ
共同講座は、産学双方がメリットを感じている一方、まだ双方の接点や共同講座づくりのノウハウは少ないため、JISSUIでは今後も接点創出の支援やノウハウや情報の共有・標準化、共同講座の周知・認知度向上を行ってまいります。
事例調査報告書をDLする
本記事では抜粋して調査報告書の一部を紹介しましたが、共同講座を通じた高度専門人材の育成の立上プロセス、実態を読み解くことができる事例調査報告書の全体版は、下記の『共同講座|特設ページ』から無料DLできます。
また、共同講座の設置を検討している団体からの個別相談も受け付けております。お気軽にご連絡ください。
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